版画をやっているので、版画のページつくってみました。
な〜んか「燃えてるぜ」って感じのタイトルになりました。

      
エッチング表札画像 (04/04/13)
      
リトグラフ講習潜入報告2 (04/04/12) 

今回は、たまたまリトグラフ教室の画像があったので
ページを作ってしまいましたが、この後どうなるのでしょう。
たぶん、どうにもならないのでは!?(03/4/3)

下記の技法については『版画の技法と表現』(町田市立国際版画美術館編)
及び『版画の技法・祐生の技法』(国民文化祭西伯町実行委員会編)を
参考にさせて頂きました。

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凸版(板目木版、木口木版、リノリウム版)工事中 凹版(エッチング、ドライポイントほか)
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Relief Prints 凸版

線や面としてあらわしたい部分は彫らずに残し、
その残した凸部に絵具やインクを塗って、
紙をのせ、バレンでこすったり、プレスで写しとる方法。
版材には、木やリノリウムがある。
また、芋版や紙版画も、凸版の仲間といえる。
技法は、活版印刷や印鑑に応用されている。

<木版画>
 一本の木を縦の方向に切り出したものを「板目木版」といい、
 桜・桂・朴の木や合板などが使われる。
 一般に「木版」とだけ称する場合は、板目木版をさすことが多く、
 その代表例は浮世絵である。

 木を輪切りの状態に切り出したものを「木口木版」という。
 もとは西洋で発達した技法で、柘植・椿・桜など目のつんだ
 硬い木質のものが用いられるため、細かい細工が可能である。
 ビュランという鋭い彫刻刀を使って彫る。
 日本へは、明治20年ごろ合田清によってこの技法が伝えられ、
 少年時代の
山本鼎は、木口木版の工房で働いていたし、
 パリ遊学中も木版工房の仕事で生活費を稼いでいた。

※上田市の山本鼎記念館の二階に小型のエッチングプレス機が
 展示されているのですが、それは長らく石井家に保管されて
 いたものです。解説では、方寸時代にエッチング等の試作に
 使用されたとあります。そのプレス機で「木口木版」を刷って
 いたということは、考えられないのでしょうか?
 と、時々思います。

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Intaglio Prints 凹版

線や面としてあらわしたい部分を、
彫ったり腐食させたりして、溝やくぼみをつくる。
そこにインクをつめて表面の余分なインクを拭とってから
紙をのせ圧力をかけてインクを刷りとる方法。
版材には、銅板・アルミ板・亜鉛板などがある。
山本鼎はパリ滞在中、美術学校のエッチング科で学んでいる。
技法は、グラビヤ印刷や紙幣の原画に応用されている。

<銅版画>

直刻法

エングレービング ビュラン(鋭い彫刻刀)で金属版を直接彫る方法。
ドライポイント ニードル(尖った針)などで版を直接ひっかいて
描画する方法。
ひっかいた線の両端の「まくれ」についたインクが
独特のにじみをつくり、深い調子の表現を生む。
メゾチント 櫛状の刃がついたロッカーと呼ばれる道具で、
版全体に細かい傷を作り、それを取りのぞき磨くことで
さまざまな段階の明暗の色調をつくりだし、
図像を描いてゆく方法。
ビロードのような質感をもった黒に刷りあがる。

腐食法

エッチング まず、金属版にグランドという防食剤を塗る。
線としてあらわしたい部分をニードルでひっかくと、
グランドがはがれて金属部分が出てくる。
この版を酸の溶液(硝酸や第二塩化鉄)にひたすと
その部分だけが腐食され、線状のくぼみができる。
アクアチント 版上に細かい点状の凹凸を作り、
面的な濃淡の色調で絵を描いてゆく技法。
原版に松やにの粉末を定着させ、酸の溶液にひたす。
部分的にグランドをひいて腐食時間を変えながら、
明暗のグラデーションを作ったり(腐食が長いほど濃い)する。
仕上りは水彩に似た効果になることから、
「アクア(水)チント(淡彩)」と呼ばれる。
ソフトグランド
エッチング
エッチングのグランドに獣脂などを加え、
固まらないようにした軟らかい防食剤を塗った版に
紙を重ね、その上から鉛筆などで描画すると、
線描の部分のグランドが紙に移ってはがれる。
これを酸で腐食する技法。
木の葉やレースなどの実物の材質感を写しとることもできる。

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Lithographs 平版

凸版や凹版のように版に凹凸をつくるのではなく、
科学処理により、凹凸のない平らな面に、
インクののる部分と、のらない部分を作って、
転写して刷りとる方法。
モノプリントや墨流しも平版の一部といえる。
技法は、オフセット印刷(広告チラシ)などに応用されている。

<リトグラフ(石版画)>
水と油は、互いに混じりあわず反発しあう、という現象を利用する方法。
もとは石灰石を使用していたが、現在は簡便性から亜鉛板やアルミ板に
砂目を立てた金属板を使用する場合が多い。

クレヨンなど油性のもので描画した面を化学処理し、
親油性の部分(描画部分)と親水性の部分(描画なし)ができる。
その版に水を与えながら、油性インクを盛ったローラーを転がすと、
親油性の部分だけにインクがつくので、紙をのせ加圧しインクを刷りとる。

他の版種と違い、版が平らなままなので、
筆や鉛筆やクレヨンのタッチがそのまま表現できる。

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Screen Prints 孔版

版の孔(穴、開口部のこと)を通して、インクを版の下に
押し出して刷る方法。大きく3つに分けられ、
ステンシルのように型紙を使うもの、
謄写版のように蝋引紙をつかうもの、
シルクスクリーンのように目の細かい布を使うものとある。
この技法は、版画技法のなかで唯一、
下絵を反転せずに刷ることができる。
技法は、Tシャツの図柄や型染に応用されている。

<シルクスクリーン>
四角形の木製またはアルミ製の枠に布を張り、
その布にインクが通過する部分と通過しない部分を作る。
そして、スキージという厚いゴムのへらでスクリーン上をこすって
インクを版の下へと押し出して、写しとる方法。

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